Wiki のツールを調べており、Atlassian の Confluence を試してみることにした。そのインストールメモ。
まずは評価目的で試してみる。以下の構成でインストールする。
- ベースとなる OS は仮想環境上にのせる。TurnKey Linux の提供する Virtual Applicace Standalone Tomcat Appliance を使う。
- この環境は、Java 環境、Tomcat サーバ、MySQL 5.1 がすでに利用可能な環境となる
- Confluence は Standalone ではなく WAR バージョンを既存の Tomcat 環境にインストールする
インストールの手順は、以下のドキュメントを参考に行う。
Table of Contents
Open Table of Contents
事前に用意するものと事前準備
用意するもの
まず、Confluence のインストールに必要なものは以下の 2 点。
- Confluence のインストール用ファイル
- ライセンス
ライセンスファイルはインストール途中で取得するので、まずはインストールに必要なファイルをダウンロードしておく。
上記サイトの右側にある “Show all” をクリックし、全てのダウンロード可能なファイルを表示させ、Confluence 3.5.5 - EAR/WAR (TAR.GZ Archive)
をダウンロードする。
事前準備
今回 Virtual Applicace Standalone Tomcat Appliance のアプライアンスをベースとするので、サイトからアプライアンスライブラリをダウンロードし、仮想環境上に作成しておく。
ここでは仮想環境上にアプライアンスをインストールする手順は割愛する。今回使用するアプライアンスライブラリではないが、過去 Redmine の環境を構築した際のメモがあるので参照のこと。
(大枠の手順は変わらない)
ここから先は既に上記の仮想アプライアンスのインストールは完了しているものとして記述する。
今回の構築時には、追加で以下の 2 点を実施しておく。
作業内容はそれぞれのページを参照のこと。
- ロケールとタイムゾーンの変更
- Java 環境を OpenJDK から Sun Java へ変更 (Confluence は OpenJDK を正式にサポートしていない模様)
で、さらに Java 環境絡みで実施しておく必要がある。仮想 OS が使用できるメモリと Java が利用するメモリに関してになる。
デフォルトの設定のままではメモリが足りず、インストールがハングってしまうことになる。
- 仮想 OS には 1G over のメモリは割り当てておく
- Java 環境では、ヒープの Max は 1G、Permanent 領域も 256M くらいは必要
にはしておいた方がよい。
Java 環境の変更に関しては /etc/init.d/tomcat6
で変更を行っておく。JAVA_OPTS
に設定を追加。以下のように変更を加えた。
# git diff b4119c5 9f7a1a5 tomcat6
diff --git a/init.d/tomcat6 b/init.d/tomcat6
index 7b31300..575967b 100755
--- a/init.d/tomcat6
+++ b/init.d/tomcat6
@@ -79,7 +79,7 @@ TOMCAT6_SECURITY=no
# It also looks like the default heap size of 64M is not enough for most cases
# so the maximum heap size is set to 128M
if [ -z "$JAVA_OPTS" ]; then
- JAVA_OPTS="-Djava.awt.headless=true -Xmx128M"
+ JAVA_OPTS="-Djava.awt.headless=true -Xms128M -Xmx1024M -XX:MaxPermSize=256M"
fi
# End of variables that can be overwritten in $DEFAULT
ちなみに、Standalone 版を確認してみたところ、
JAVA_OPTS="-Xms256m -Xmx512m -XX:MaxPermSize=256m $JAVA_OPTS -Djava.awt.headless=true "
export JAVA_OPTS
となっていた。
Confluence のインストール
Confluence の設定ファイルに Confluence ホームディレクトリの設定
Confluence のインストール時には、以下 2 つのディレクトリを意識しておく必要がある。
- インストールディレクトリ
- ホームディレクトリ
先にダウンロードしていた confluence-3.5.5.tar.gz
を /opt/atlassian
配下に展開し、インストールディレクトリは、/opt/atlassian/confluence
とすることにして、シンボリックリンクをはっておく。
# ln -s /opt/atlassian/confluence-3.5.5 /opt/atlassian/confluence
# cd /opt/atlassian/
# ls -l
total 4
lrwxrwxrwx 1 root root 35 2011-06-05 13:27 confluence -> /opt/atlassian/confluence-3.5.5
drwxr-xr-x 11 root root 4096 2011-06-05 13:19 confluence-3.5.5
ホームディレクトリは、/opt/atlassian/confluence-data
としておく。
Tomcat サーバは tomcat6 ユーザで動作するので、ホームディレクトリと念の為インストールディレクトリもパーミッションの変更を行っておく。
# chown -R tomcat6:tomcat6 /opt/atlassian/confluence-data
# chown -R tomcat6:tomcat6 /opt/atlassian/confluence-3.5.5
ホームディレクトリの位置を Confluence の設定に反映しておく。
/opt/atlassian/confluence/confluence/WEB-INF/classes/confluence-init.properties
の confluence.home
の値を上記で決めたディレクトリに指定しておく。
confluence.home=/opt/atlassian/confluence-data
DB の設定
評価目的であれば内蔵の DB を使えばよいのだが、DB 環境含めての評価を行っておきたいので MySQL への接続設定を行う。以下のページが参考になる。
上記に記載のある MySQL の設定ファイル /etc/mysql/my.cnf
の設定を追記+変更しておく。以下は変更点。
全て[mysqld]
セクション内になる。
# git diff b4119c53 9f7a1a5 my.cnf
diff --git a/mysql/my.cnf b/mysql/my.cnf
index 92b55c2..9e0be08 100644
--- a/mysql/my.cnf
+++ b/mysql/my.cnf
@@ -46,6 +46,16 @@ basedir = /usr
datadir = /var/lib/mysql
tmpdir = /tmp
skip-external-locking
+
+# add
+default-collation=utf8_bin
+character-set-server=utf8
+collation-server=utf8_bin
+default-character-set=utf8
+
+default-storage-engine=INNODB
+
+transaction-isolation=READ-COMMITTED
#
# Instead of skip-networking the default is now to listen only on
# localhost which is more compatible and is not less secure.
@@ -54,7 +64,7 @@ bind-address = 127.0.0.1
# * Fine Tuning
#
key_buffer = 16M
-max_allowed_packet = 16M
+max_allowed_packet = 32M
thread_stack = 192K
thread_cache_size = 8
# This replaces the startup script and checks MyISAM tables if needed
設定変更後、MySQL の再起動をかけておく。
# service mysql restart
mysql start/running, process 8088
Confluence で使用するデータベースの作成、接続ユーザの作成を行っておく。
# mysql -uroot -p
Enter password:
Welcome to the MySQL monitor. Commands end with ; or \g.
Your MySQL connection id is 35
Server version: 5.1.41-3ubuntu12.8 (Ubuntu)
Type 'help;' or '\h' for help. Type '\c' to clear the current input statement.
mysql> CREATE DATABASE confluence;
Query OK, 1 row affected (0.00 sec)
mysql> GRANT ALL PRIVILEGES ON confluence.* TO 'confluenceuser'@'localhost' IDENTIFIED BY 'confluencepass';
Query OK, 0 rows affected (0.03 sec)
上記のデータベースのユーザ名(confluenceuser)パスワード(confluencepass)は一例。適切なものに変更して入力を行うこと。
DB は以上。
Tomcat の設定
Tomcat の設定ファイルに先ほど配置した Confluence を Web アプリケーションとして認識させるための設定を追加しておく。
Tomcat の設定ファイルは、通常 Tomcat のインストールディレクトリの conf/Catalina/localhost
に配置するが、今回使用している TurnKey Linux での該当ディレクトリは /etc/tomcat6/Catalina/localhost
になる。
/etc/tomcat6/Catalina/localhost/confluence.xml
ファイルを作成し、以下の記述を行う。
confluence.xml
:
<Context path="/confluence"
docBase="/opt/atlassian/confluence/confluence"
debug="0"
reloadable="true" />
docBase
には先にインストールディレクトリとして決めたパス配下の confluence ディレクトリを設定している。
Tomcat の再起動を行う。
# service tomcat6 restart
* Stopping Tomcat servlet engine tomcat6
...done.
* Starting Tomcat servlet engine tomcat6
...done.
以上で Tomcat の設定は完了。上記の起動時に妙なエラーが出ていなければまずは OK。
Web 画面からの設定
ここから先はブラウザで http://<server host>/confluence
にアクセスし、残りの設定を Web の画面から行う。
まずはライセンスファイルの情報が必要になる。
上記ページの “generate an evaluation license online” をクリックすることで、My Atlassian のログイン画面に遷移するので、ログインを行う。
(アカウントをまだ作成していない場合はアカウントを先に作成する)
ログイン後のページに必要な項目が引き継がれた状態で表示されるので、“ライセンスの生成”をクリックする。
うまいことページが Redidirect される仕組みになっていて、先に表示されていたライセンス入力画面にライセンスキーが入力された状態で戻ってくる。
外部のデータベースを使用するので、“Production Installation” をクリックし、次のページに進む。
今回 MySQL を使うので、“External Database” で “MySQL” を選択し、“External Database” をクリックし次のページに進む。
Web アプリケーションサーバのデータソースは使わずに直接つなぐので、“Direct JDBC” をクリックする。
“Driver Class Name” はそのままとし、Database URL には、表示されている文字列の最後に &useUnicode=true&characterEncoding=utf8
を追加してあげる。全文字列は以下の文字列になる。
jdbc:mysql://localhost/confluence?autoReconnect=true&sessionVariables=storage_engine%3DInnoDB&useUnicode=true&characterEncoding=utf8
もし、データベース名を confluence とは異なる名前にしていた場合には、適宜変更しておく。
また、DB の設定時に作成した confluence データベースに接続を行うユーザ名とそのパスワードを入力して “Next” をクリックする。
この後データベースへのスキーマ作成などいろいろな作業が走るのでしばし時間をおいた後に次の画面に遷移する。
Example サイトがあった方がとっつきやすくなるので、“Example Site” をクリックする。
この後、“Create administrator” 画面へと遷移し、Administrator アカウントを作成した後にセットアップが完了となる。
(画面のスクリーンショットを撮り忘れ。。)
以上でインストール作業は完了となる。
http://<server host>/confluence
にアクセスすると Confluence が利用可能となっている。
この状態ではコンテツの日本化はされていない。一部の日本語入力においても問題がある。この後日本語化を行う。次回に続く。
待ちきれない場合は、
を参照のこと。