Skip to content

Ubuntu 10.04 LTS に日本語入力 Mozc を導入、Emacs でも利用可能にする

Posted on:2010年12月26日 at 16:32

Google が公開している日本語入力システムの Mozc。
これまで日本語の入力には skk を使い続けていたのだが、少しは世間の流行りにも倣ってみようと、Mozc を使ってみることにした。

Ubuntu 10.10 であれば、

にある方法で簡単に導入が行える。

もうしばらくは、10.04 を使い続けるので、10.04 でインストールする方法をメモしておく。

Table of Contents

Open Table of Contents

Ubuntu 10.04 LTS での Mozc のインストール

上記にある手順にならう。

ソースを取ってきて、deb パッケージを作成してインストールすることになる。

作業に必要なパッケージを一気に入れる。

$ sudo apt-get install g++ python libibus-dev libcurl4-openssl-dev libssl-dev zlib1g-dev libdbus-1-dev libglib2.0-dev libprotobuf-dev protobuf-compiler libgtest-dev subversion devscripts debhelper libqt4-dev scim libscim-dev

ソースを取ってきてビルドする。

$ sudo apt-get install gyp
$ mkdir -p ~/Work/src/mozc
$ cd ~/Work/src/mozc
$ svn co http://mozc.googlecode.com/svn/trunk/src
$ cd src
$ debuild -b -uc -us

ビルドに成功していれば、deb パッケージが作成されている。

$ cd ../
$ ll
合計 15748
-rw-r--r--  1 taka taka   162458 2010-12-26 01:58 emacs-mozc-bin_1.0.558.102_i386.deb
-rw-r--r--  1 taka taka    11466 2010-12-26 01:58 emacs-mozc_1.0.558.102_all.deb
-rw-r--r--  1 taka taka   198790 2010-12-26 01:58 ibus-mozc_1.0.558.102_i386.deb
-rw-r--r--  1 taka taka 15037746 2010-12-26 01:58 mozc-server_1.0.558.102_i386.deb
-rw-r--r--  1 taka taka   308354 2010-12-26 01:58 mozc-utils-gui_1.0.558.102_i386.deb
-rw-r--r--  1 taka taka    66441 2010-12-26 01:58 mozc_1.0.558.102_i386.build
-rw-r--r--  1 taka taka     2417 2010-12-26 01:58 mozc_1.0.558.102_i386.changes
-rw-r--r--  1 taka taka   314038 2010-12-26 01:58 scim-mozc_1.0.558.102_i386.deb
drwxr-xr-x 30 taka taka     4096 2010-12-26 01:58 src/

ビルドしたパッケージをインストールする。

幾つかパッケージが作成されているが、今回の設定では、インプットメソッドは標準となっている iBus を使うことにするので、以下の3つのパッケージをインストールする。

emacs 用のパッケージ(emacs-mozc-bin_1.0.558.102_i386.debemacs-mozc_1.0.558.102_all.deb)は後ほど利用する。

$ sudo dpkg -i ibus-mozc_1.0.558.102_i386.deb mozc-server_1.0.558.102_i386.deb mozc-utils-gui_1.0.558.102_i386.deb

iBus で Mozc を使用するための設定を行う。

[システム]->[システム管理]->[言語サポート]を開き、[キーボード入力に使う IM システム]で “ibus” を選択する。

iBus-mozc-setting-1

[システム]->[設定]->[iBus の設定]を開き、Mozc の設定を行う。

[インプットメソッドの選択]で Mozc を選択する。

iBus-mozc-setting-2

[追加]でインプットメソッドの一覧に Mozc を登録する。

iBus-mozc-setting-3

インプットメソッドの一覧で Mozc が一番上にくるように設定しておく。

iBus-mozc-setting-4

一旦ここでログアウトしてログインしなおす。 ログアウトだけでもいけるはずなのだが、全ての設定が完全に反映されていないようだったので、再起動した方がよいかもしれない。

エディタで試しみる。

mozc-edit

OK だ。

Emacs でも Mozc を利用可能に - mozc.el を使う編

先ほどパッケージが作成されていた emacs-mozc (mozc.el) を使用して Emacs からも Mozc を使えるようにする。

dpkg を使ってインストールする。

$ sudo dpkg -i emacs-mozc-bin_1.0.558.102_i386.deb emacs-mozc_1.0.558.102_all.deb

以下の設定を .emacs なりに記述する。

(require 'mozc)
(set-language-environment "Japanese")
(setq default-input-method "japanese-mozc")

切り替えは、デフォルトでは \C-\\ となっている。

一旦 emacs を再起動し、試しみる。

mozc-mode-emacs-edit

OK だ。

skk に慣れきっているため、慣れるにはしばし時間がかかりそうだが、しばらく使ってみることにする。

Emacs でも Mozc を利用可能に - ibus.el を使う編

mozc.el ではなく、ibus.el を使う方法もある。こちらも試しておく。

レポジトリを追加し、インストールする。

$ sudo add-apt-repository ppa:irie/elisp
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install ibus-el

以下の設定を .emacs なりに記述する。

  ;; ibus-mode
  (require 'ibus)
  ;; Turn on ibus-mode automatically after loading .emacs
  (add-hook 'after-init-hook 'ibus-mode-on)
  ;; Use C-SPC for Set Mark command
  (ibus-define-common-key ?\C-\s nil)
  ;; Use C-/ for Undo command
  (ibus-define-common-key ?\C-/ nil)
  ;; Change cursor color depending on IBus status
  (setq ibus-cursor-color '("limegreen" "white" "blue"))
  (global-set-key "\C-\\" 'ibus-toggle)
  (ibus-define-common-key 'C-henkan t)

X の入力メソッドである XIM は無効にしておく必要があるので、以下の設定を行う。

~/.Xresources ファイルを用意し、以下の記述を行っておく。

Emacs*useXIM: false

~/.Xresources は自動では読み込まれないので、以下を実行。

$ xrdb ~/.Xresources

一旦 emacs を再起動し、試しみる。

mozc-emacs-edit

OK だ。

候補の表示のやり方は、標準的な iBus の手法と同様になっている。使っていて気になるのは、編集中のラインがタイプしていると微妙にチカチカしてしまうところ。ちょっとしたことだが、何とかならないのかな。